子どもが学校に行きたくないと言い出した時、
子どもの味方でいる。
共感的に気持ちを聞く。
とても大事だと思う。
でも親も突然のことですごくパニックだし、
傷ついた子どもを見たらショックで慌ててしまう。
また将来のことが不安になるし、
どう対応して良いのかわからなくて怖い。
そんな気持ちが溢れてしまうことは当然なんだ。
誰だって、怖かったり、不安だったら混乱してしまう。
感情を抑えることは簡単ではないと散々失敗して、痛感してきた。
私は三兄弟で「学校に行けない」を3回以上経験したのに毎回失敗した。
声のかけ方を変えたら登校できるのではないか。
脅さず優しく言い聞かせたら変わるかもしれない。
言い方を変え、
時には説得し、
時には脅してしまった。
子どもを無理やり行かせてはいけない。
親子の信頼関係がなくなってしまう。
子どもが酷く傷つけ更に酷くなってしまう。
と理解してからも
子どもが登校できるようになるために、
傾聴し、共感していた。
私の気持ちは息子たちにに伝わっていたと思うし、
傾聴し、共感した後に説得してしまうことも多かった。
また自分の感情を抑えているので、我慢できずに大爆発して酷く子どもを傷をつけてしまったことも何度もある。
不安や焦り、恐怖、孤独などの感情がある中で、親はどうしたら良いのだろう?
ずっと考えてきて、本当にたくさんの本を読んできた。
いろいろな場に相談に行き、いろいろなアドバイスをもらってきた。
そこでわかったことからわたしが自問自答していったことで自分の心が決まった。
自分に問いかけていくうちに自分の子ども達への感情や考えが変わっていった。
1.学校に行きたくない子どもに何が大事なのか自分に問い直したこと
学校に行きたくない子どもの力や支えになるために自分に問い直したいことがいくつかあります。
ここに載せますが、その時に自分が感じる、自分の不安や焦り、怖さを否定しないでください。
その気持ちは間違っていない。
その気持ちは大切にしながら、問いかけてみてもらえると嬉しいです。
問いかけを読みながら不安や不満がでてきてもいい。
それは同時に大切な願いへと続く、道しるべで、願いは子どもを支える親の原動力になることを実感しています。
だから抑えないほうがいい。大切にしていてください。
大人も同じだと思う。
自分が上手くできない、拒絶されていると感じる場では安心して行動したり、良い学びを得られない。
反対に頭の中はいつも
自分は失敗しないか
周りはどう感じているのか
など自分の行動を見はったり、周りの評価ばかり気にしてしまうのではないだろうか。
子どもが学校に行きたくないと言った時、子どもはそんな不安な状態にあるかもしれない。
自分は失敗しないか
周りはどう感じているのか
こんなことばかり考えていたら、安心して学んだり、良い経験にはならないと思う。
そんなことが続けば心に深い傷を残し、トラウマにならないとしても、自分や人を信頼できなくなってしまうかもしれない。
そこで親が学校に行かないことを責めたリ、
子どもの味方になれないとしたら子どもはどんな気持ちになるだろう?
孤独を感じ、
更に自分が悪い、ダメなんだと思わせてしまわないだろうか。
では
子どもが学校に行きたくないといった時、親はどうしたら良いだろう?
どうしたら良いのかは今はわからなくても、
それが大事ではないだろうか。
スッダ クドゥバさん著 『こどものスモールトラウマのためにできること: 内面で何が起きているのか』では子どもの内側で起きている混乱状態を大人は理解できていないと書かれています。
でも子どもと安心したつながりを作ることで、
子どもの中でどんなことが混乱状態を引き起こしているのかを理解し、
適切な表現や行動ができるように導くことができると書かれています。
スッダさんは何より
つながりがすべてに優先する
と書かれています。
それは脳は混乱状態だと闘争か逃走反応になり、思考脳が停止してしまうからです。
またそこで安心したつながりを得られない時、
自分には価値がない
出来が悪い
無能だ
能力が足りない
などと自分を間違って解釈してしまう可能性があると書かれています。
それは今度の人生に大きな影響を与えます。
人の反応や言動を誤解させたり、
安心したつながりを持てなくなったり、
自分を信頼して挑戦できなくなったり、
心から楽しんで行動できなくなってしまいます。
ではわたしは
どうしたら良いのだろう?
と考えていきました。
子どもをバカにしたり、怒ったり、コントロールすることをやめることだと思いました。
何よりいけないことは
子どもが感じたことや考えを否定すること
この本を読んでいて、子どもだけでなく大人も自分が感じていることや考えを否定したり、責めることがとても良くないと実感しました。
スッダ クドゥバさんは摂食障害、線維筋痛症、強迫性障害、境界性パーソナリティ障害、過敏性腸症候群を含む、様々な精神的問題に対処しているマレーシア国認定カウンセラーで、国際プレイセラピー協会(本部英国)の認定プレイセラピストです。
成人のカウンセリングをする中で子ども時代が大きな影響を持っていると書いています。
わたしは著書の中で下記の一節がとても大事だなと思いました。
私たちの最も大きな痛みは自己否定です。 それは自分を否定し無視することから来ています。 もっと悪いのは、自分を叱りつけ 、軽蔑することです。 さらに、それ以上に悲しいことは、 自分を否定していることにまったく気づいていない可能性があることです
感情や考え、言動を内面でおきていることを理解されないまま、
否定されることが積み重なることで自己否定が増していくと思います。
自分も自己否定が多く、
そのせいで人や自分を信頼できない。
安心してつながれない。
孤独や不安が増える。
こんなことがたくさん起きていたんだと感じました。
ではどんな関わり方が大事なのか?
2.安心してつながることで可能性が広がる
スッダさんは子どもが安心感を感じ、受容されていると感じるように関わることが大事と書いています。
親もこれからどうしたら良いかわからないから不安。
でも一緒に探そうと言えたらどんなに力になるだろう。
実際に今は長男が不登校になった頃(14年前)よりたくさんの選択肢がある。
ネットや本など情報も増えたし、たくさんの保護者が自分の子どもとやってみて良かったことを発信してくださっている。
また各自治体で相談できる場も以前に比べたらとても増えた。
まだまだ足りない面はあるけれど。
Twitterでもたくさんの保護者の方が役立つ情報を発信してくださっている。
わたしもそこで気づかなかったことや知らなかったことを学び、取り入れて親子の安心につながったことがたくさんある。
そこでつながり、支え合うこともできる。
何より子どもが自分を信頼し、自分に必要なことを前向きにしようと思えたら、道は開ける。
ただ傷つき、自信が減っている時、一人では難しい。
だからまず親子が安心してつながること。
そして親が安心して相談し、情報や支援をもらえる場につながることが大事。
それでも不安や焦りで子どもを大切にしたいのに上手くできない時もあると思う。
わたしも相変わらず自分も不安や焦りや怖さから子どもをコントロールしたくなったり、責めてしまうこともある。
でも大人も完璧ではない。
人は不安や恐れを感じることがあって、それは自然なこと。
大切な子どものことだから、より不安になる。
そんな自分を責めるのではなくて、理解し、慰めよう。
自分が自分の味方でいよう。
自分を責めずに、自分のできることをする。
これは子どもも大人も同じように大切なことだと思う。
小さくてもいいから良いことを積み上げていく。
親子で協力していくことはその時の安心だけでなく、人と支え合いながら生きるという貴重な体験になる。
その学びはこれからの子どもや自分の人生で大きな力になると思う。
私も大学を退学したばかりの長男、高校進学せず2年目の次男、登校したい気持ちもある小6三男と今も共に相談しあいながら、時には失敗しながら、より良くできるように試行錯誤しています。
みんなで支え合い、
情報を共有して、
子どもが学校に行きたくないと言った時に
親が少しでも安心して子どもの成長をサポートできたらいいなと思っています。
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